商戦の實相

大手スーパーが店を出して靑息吐息の驛前商店街。別の大手の數社も進出の機會を窺ってゐる。

そんな中、慢性的な賣り上げ不振にあへひでいた老餔の一つが、代替はりとともに大型の投資を決斷する。倒産寸前の左右両隣の店を買收し、大手のスーパーと引けをとらない品揃へ・値段で眞っ向勝負を挑んだのだ。古くからの客を持ってゐたのに加へて、新しい客を呼び込むことにも成功し、大きな利益を得る。両隣の店の買收の際の借金も完済し、銀行の信用も得た。だが、感慨にひたってゐる余裕はない。眞向かひの大店を買收して、大手の藥局・雜貨チェーンが店を出さうとしてゐることは、商店街中で誰も知らない者がゐない噂になってゐる。老餔の主人は、向かひの店を買收する決心をした…

商店主が店を廣げていく一つの典型である。そして、これが明治以來のわが帝國の擴大の實相である。

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